マトリックス | |
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The Matrix | |
監督 |
ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー |
脚本 |
ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー |
製作 | ジョエル・シルバー |
製作総指揮 |
バリー・M・オズボーン アンドリュー・メイソン ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー アーウィン・ストフ ブルース・バーマン |
出演者 |
キアヌ・リーブス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス ヒューゴ・ウィーヴィング ジョー・パントリアーノ グロリア・フォスター |
音楽 |
オリジナル ドン・デイヴィス ロブ・ドーガン ジャック・デンジャーズ チノ・モレノ ハイブ 非オリジナル レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン マドンナ・ウェイン・ギャシー ステファーヌ・グラッペリ リーアム・ハウレット ハリー・ジェイムス グラント・マーシャル |
撮影 | ビル・ポープ |
編集 | ザック・ステンバーグ |
製作会社 |
ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ シルバー・ピクチャーズ |
配給 | ワーナー・ブラザーズ |
公開 |
1999年3月31日 1999年6月11日 1999年4月8日 1999年9月11日 |
上映時間 | 136分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 63,000,000ドル[1] |
興行収入 |
171,479,930ドル[1] 50億円[2] (配給収入) 463,517,383ドル[1] |
次作 | マトリックス リローデッド |
allcinema | |
キネマ旬報 | |
AllRovi | |
IMDb | |
『マトリックス』(The Matrix)は、1999年のアメリカ映画。もしくは、それ以降のシリ-ズの総称でもあり、この映画を題材にしたアメリカンコミックのこと。1999年9月11日日本公開。
概要[]
CGを多用した斬新な映像で映画界に革命を起こしつつ、同時にメタファーや暗示に満ちたストーリーで信仰と哲学という奥深いテーマの表現も両立させた作品であり、1999年のアカデミー賞では視覚効果賞、編集賞、音響賞、音響編集賞を受賞。ワイヤーアクションやバレットタイムなどのVFXも、話題となった。
作品はウィリアム・ギブスンから日本のアニメまで様々なものに影響を受けた上で、特にジャン・ボードリヤールの哲学を基調としたとウォシャウスキー兄弟は語っている。実際、後述する「MATRIX」という単語自体が、ボードリヤールの著書『シミュラークルとシミュレーション』の中に掲げられており、これが出所となったという見方もある。作中では、ハードカバーのボードリヤールの本が映るシーンも見られる。2作目からボードリヤール本人をアドバイザーに迎える計画があったが、断られたという。
ウォシャウスキー兄弟曰く、脚本の大部分はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの『Wake Up』を聴きながら書き上げたとのこと。映画でもエンディング・テーマに起用されており、そのバンド名やその活動自体が正にマトリックスの世界そのものとされている。
テンプレート:ネタバレ
「MATRIX」という語[]
映画では、コンピュータの作り出した仮想現実を「MATRIX」と呼んでいる。
「Matrix」はラテン語で母(mater)から派生した語で、母体という意味であり、英語などヨーロッパの諸言語で、「そこから何かを生み出す背景」「基盤」「基質」といった概念を表す。
コンピュータにおいては、座標変換(状態変化)の式である。劇中では画面バックに流れている緑色の文字記号が根源(ソースコード)、すなわち「ソース」と呼ばれている。従って「MATRIX」とは、ソースをMATRIX変換によって仮想現実上の様々な事象に変えていくシステムと捉えられる[3]。
詳細は「マトリックス」を参照
あらすじ[]
トーマス・アンダーソンは、大手ソフトウェア会社のメタ・コーテックス[4]に勤めるプログラマである。しかし、トーマスにはあらゆるコンピュータ犯罪を起こす天才クラッカー[5]、ネオという、もう1つの顔があった。
ある夜、とある人物(モーフィアス)を探していたネオの所へ、その人物から「白ウサギ[6]に付いて行け」とのメッセージが届く。やがて、今まで現実と思っていた世界が、コンピュータの反乱[7]によって作られた「仮想現実」であることを知らされたネオは、人類が養殖されている現実世界で、人工知能との戦いに巻き込まれていく。
ネオは、トリニティからThe Oneであると信じられており、仮想空間において戦う能力を磨いていくのであった。
登場人物[]
詳細は「マトリックスの登場人物一覧」を参照
テンプレート:ネタバレ終了
キャスト[]
役名 | 俳優 | 日本語吹替え | |
---|---|---|---|
ビデオ・DVD・日本テレビ | フジテレビ・日本テレビ | ||
ネオ(トーマス・アンダーソン) | キアヌ・リーブス | 小山力也 | 森川智之 |
トリニティー | キャリー=アン・モス | 日野由利加 | 戸田恵子 |
モーフィアス | ローレンス・フィッシュバーン | 玄田哲章 | 内海賢二 |
タンク | マーカス・チョン | 坂東尚樹 | 岩崎ひろし |
ドーザー | レイ・パーカー | 宝亀克寿 | ? |
警部補 | ビル・ヤング | ? | |
サイファー | ジョー・パントリアーノ | 金尾哲夫 | 樋浦勉 |
ラインハート | デビッド・アストン | ? | |
エイポック | ジュリアン・アラハンガ | 山野井仁 | 水野龍司 |
マウス | マット・ドーラン | うえだゆうじ | 石田彰 |
スウィッチ | ベリンダ・マクローリー | ? | 唐沢潤 |
エージェント・スミス | ヒューゴ・ウィーヴィング | 中多和宏 | 大塚芳忠 |
エージェント・ブラウン | ポール・ゴダード | 安井邦彦 | ? |
エージェント・ジョーンズ | ロバート・テイラー | 石井康嗣 | ? |
オラクル | グロリア・フォスター | 此島愛子 | 片岡富枝 |
チョイ | マーク・グレイ | 小形満 | ? |
宅配便の男 | デヴィッド・オコナー | 川島得愛 | ? |
ドゥジュール(白いうさぎの女) | エイダ・ニコデモ | ? | ? |
スタッフ[]
- 監督:ウォシャウスキー兄弟(アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー)
- 製作:ジョエル・シルバー
- VFX:マネックス・ビジュアル・エフェクツ(MVFX)
- 音楽:ドン・デイヴィス
- カンフーアクション指導:ユエン・ウーピン
豆知識[]
- プログラミングの場面では、縦書きの裏返った半角カナや注音符号が登場する。これは ウォシャウスキー兄弟に日本のPCでは縦書きでプログラミングしていると、日本人のスーパーバイザーが吹き込んだのが原因(映画パンフより)。誰が吹き込んだのかは秘密だという。
- ロケーション撮影はシドニー(オーストラリア連邦)で主に行われた。
- コメンタリーはケン・ウィルバーとコーネル・ウェストが担当した。この内、コーネル・ウェストは出演もしている。
DVD[]
2000年に発売されたDVDは、3種類のパターンのDVDが順番に発売された。DVDが普及する前であったので、今作のDVDは同時期に発売されたPS2の売り上げに大きく貢献、DVDプレーヤー普及となるキラーコンテンツの一つとなった。また、3種類ともジャケットのパターンが異なる。ちなみこれまでのDVDはメインメニュー画面が4:3だったが、この映画のDVDからメニュー画面も16:9になり、完全にワイドテレビ対応になった。これらのうち2種類を購入した人を対象として、抽選で2,000名に「特製ケース付きオリジナルICテレホンカード(全3種類のうち1種類)」が当たるキャンペーンが行われた。
- マトリックス コレクターズ・ボックス完全英語版
- 特製ボックスにオリジナル台本や特大ポスターなどのグッズが封入された豪華版。本編DVDは日本語吹替え、日本語字幕なしの完全英語版。
- マトリックス 特別版
- 本編に加え、映像特典を追加した特別版。
- マトリックス ROM対応特別版
- 特別版の内容にROM特典を追加した内容。主にPC向けの特典。日本語吹替えが未収録の代わりにコレクターズ・ボックス完全英語版に収録されていたサウンドトラックを収録。
関連作品[]
続編・関連作品として2003年に下記の3作品が公開された。
- マトリックス・リローデッド (THE MATRIX RELOADED)
- マトリックス・レボリューションズ (THE MATRIX REVOLUTIONS)
- アニマトリックス (THE ANIMATRIX)[8]
上記の他、2003年5月20日には映画をモチーフとしたゲーム『ENTER THE MATRIX』が発売された。『マトリックス・リローデッド』の内容と密接に関連している。
米国ワーナー・ブラザーズ社は、『マトリックス・レボリューションズ』後の世界をモチーフにしたネットゲーム『The Matrix Online』のサービスを展開している。
影響を受けた作品[]
本作は、日本のアニメーション作品や香港のアクション映画などの影響や類似点を指摘されている[9]。また、人間が生活する空間を「仮想現実」とする設定も過去の作品や哲学に多く見られた設定である。
- ニューロマンサー
- 1984年出版のウィリアム・ギブスンの小説。当初、監督のウォシャウスキー兄弟は『ニューロマンサー』の映画化を目指したがスポンサーが付かず、企画が変更された。共通点は、「マトリックス」という電脳空間、人工知能が自我を持つ聖域の「ザイオン」、人体にプラグを埋め込んで電脳空間へ移動などである。なお、下記の『攻殻機動隊』も、『ニューロマンサー』の影響を受けたとされる。
- GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
- 1995年の劇場用アニメ映画。『アニマトリックス』の中で、製作のジョエル・シルバー自身が、「監督のウォシャウスキー兄弟に『攻殻機動隊』を見せて、俳優による実写版で映像化したいと言った」と明言しているように、このアニメ作品からインスパイアされたことは広く知られている。共通点は、オープニングの黒い画面にグリーンの文字が流れる通称「マトリックスコード」、後頭部にプラグを挿す、ビルの屋上に着地した際に地面のコンクリートがめくれ上がる、ロビーでの銃撃戦で柱が粉砕される、市場での銃撃シーンでスイカが被弾して割れる、全裸で水溶液に浸かる人間などである。この他にも日本のアニメ特有のカット割りなどを多用している。
- ジョン・ウー
- 映画監督。サングラスと黒いロングコートに二丁拳銃というスタイル、スローモーションを多用した銃撃戦、銃を複数用意して弾が切れたら再装填せずに捨てて次を抜く、激しい銃撃にコンクリートの壁が崩れるなどの描写は、ウー監督が得意とするガンアクションの演出と酷似している。
- ブルース・リー
- 映画俳優。カンフーアクションの際の手足の動きや顔の表情などに、リーの影響がある。「考えるな。感じるんだ」という台詞に至っては、リーの代表作『燃えよドラゴン』で使われた言葉そのもの。
脚注[]
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外部リンク[]
テンプレート:Commons
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